続・続・理想のトレモロユニット

form ラムトリックカンパニースタッフ

史上もっともチューニングが安定するシンクロナイズド・トレモロについては、それなりwの反響をいただきありがとうございました。

科学的な根拠もなしに効能だけを謳う商品も多いわれわれの業界ですので、今回はなぜチューニングが安定するのかについて簡単に説明しましょう。

DSC_9641
これが新Sonicトレモロの止めネジ穴部分を下側から見たところです。

DSC_9640
こちらは一例として持って来たフェンダー製’70年代のダイキャスト製トレモロを下側から見たところです。

ネジ穴の面取りの大きさの違いも気になりますが、ここで注目したいのは、プレート前端部下側の斜めにカットされている部分です。ここをカットしておかないと、プレート前端部がボディに当たってしまってアームダウンができません。

そこで、プレート先端からカットされている部分の長さを見てください。Sonicトレモロの方が短くなっています。市販されている多くのシンクロナイズド・トレモロではここはなぜか長めになっています。

この部分が長めだとどういうことが起きるかと言うと、

緑がトレモロをアップした状態、赤がダウンした状態です。黒矢印で示したユニットとネジの当たる部分がずれています。トレモロを操作する度にここがずれて、戻ろうとする時には青矢印の部分でユニットとボディの間で摩擦が起き、トレモロがニュートラル状態に戻るのを妨げるのです。

一方新Sonicトレモロでは、1/100mmの精度でカット部分の長さを加工していますので、

oge108t_5

矢印部分でのずれが起きません。その結果、ユニットとボディの間の摩擦も最小限に抑えられます。

おわかりいただけましたか?

以前にも言いましたが、この性能を十分に発揮するには、高精度の取り付け加工と調整が必要ですのでご注意くださいね。

 

タイトルとURLをコピーしました